2022.01.11 電子部品各社、グローバルで事業拡大へ国内外の生産・販売体制拡充

 電子部品メーカー各社は、グローバルでの事業拡大のため、国内外の生産・販売体制拡充に力を注いでいる。エレクトロニクス市場のグローバル化・ボーダーレス化が進む中で、各社は顧客ニーズへの迅速な対応を図るため、世界各極での生産体制構築と営業体制の充実化を推進する。

 生産体制面では、中華圏やASEANエリアを中心に、多くの企業が工場を構えている。最近は自動車業界をはじめとする地産地消ニーズの高まりに対処するため、メキシコを含む米州エリアや欧州エリア、インドなどでの新工場建設を進める企業もある。特に最近は、米中貿易摩擦激化や大規模自然災害の多発、新型コロナウイルス感染症再拡大などのリスクを踏まえ、BCP(事業継続計画)対応を考慮した生産体制の国際分散化がより重視されている。

 販売体制面では、成長する有力外資系顧客のサポート強化のための海外営業体制拡充が重視され、米国や中国、欧州等での新たな営業所の開設や、ローカル営業担当者の増員、技術営業体制の強化などが進められている。特に米国シリコンバレー地区や中国での営業・マーケティング体制や技術体制の充実化に力が注がれる。

 21年は、コロナ禍の影響から、不要不急の投資を一部抑制する動きが見られ、各社の新工場建設などが一部後ずれしたケースもあったが、22年は世界経済の正常化への動きに合わせ、電子部品各社の投資活動が一段と活発化する見通しだ。
(「主要電子部品メーカー グローバル生産拠点&販売拠点マップ」を電波新聞デジタルに掲載しています。)