2022.02.01 【コネクター特集】小峰無線電機マルチGNSS対応アンテナ「QZシリーズ」、高精度タイプ拡充

 小峰無線電機は、高周波同軸コネクターを主力とするコネクターメーカー。最近は、5G通信関連や半導体製造装置分野などでも実績を拡大している。

 最近は半導体関連を中心にカスタムコネクターの販売が好調に拡大しているほか、同軸コネクターもSMA防水同軸コネクターやBNC防水同軸コネクターが、耐振動・防水が求められる用途で採用が進んでいる。

 同社は、複数の衛星測位システムの受信が可能なマルチGNSS対応アンテナ「QZシリーズ」の高精度タイプの製品ラインアップ拡充に努めている。

 同シリーズの新製品として、センチメートル級の測位を可能にするCLAS(センチメーター・レベル・オーギュメンテーション・サービス)に対応した高精度4周波マルチGNSSアンテナ「QZG1256fQ」を2020年夏に販売開始した。

 CLASはQZSS(準天頂衛星みちびき)からのL6信号を利用することで、センチメートル級の位置精度を得るための測位補強情報を送信するサービス。同補強により、誤差数センチメートルで測位を行うことが可能になる。

 QZG1256fQは、L1、L2、L5に加え、センチメートル級測位も可能なL6も含んだ4周波対応のフラッグシップモデルとして、高精度測位が要求されるさまざまな用途に提案する。同社ではさらに、QZシリーズの小型タイプなどの開発も進める。

 QZシリーズは20年12月の全日本スーパーフォーミュラ選手権でNTTドコモが実施した「docomo IoT 高精度GNSS位置情報サービス実証実験」に採用され、最高時速290キロメートルで走行中のフォーミュラカーでの誤差約10センチメートル測位に成功した。