2022.03.04 EV、量子、脱炭素… 電子部品の過去と未来描く「ロードマップ」最新版「スマホの巨大市場予測できず」の本音も

「基礎編」と「第10版・ロードマップ」の2部構成(オンライン報告会から)

 電子部品を取り巻く状況や今後の展望などをまとめ、業界の指針となる「電子部品技術ロードマップ」。電子情報技術産業協会(JEITA)が、エレクトロニクス業界の代表的団体として2年に1度、改訂作業をしている。その最新版が発行され、内容の報告会が4日、オンラインで開かれた。今回は、10版目にあたる20周年の記念号。

 「電子部品技術の現在・過去・未来を俯瞰(ふかん)する」をテーマに、過去20年から今後20年の時間軸を設定。注目する分野として、「環境・エネルギー」「スマートモビリティ」「宇宙」「医療」、さらに、20年後の電子部品技術を占う上で重要と思われる3分野「量子」「光」「テラヘルツ」の動向を詳細に紹介している。

 今回は20年の記念号だけに、これまでの発行号で中心役だった歴代の専門家らも寄稿。スマホについて「予測もしなかった巨大ビジネスが出現した」と良い意味の「想定外」を吐露するくだりも。専門家でも読めなかった歴史の一端も分かる。

 「電子部品の教科書・参考書にしてもらえれば」とJEITA。ITやエレクトロニクス業界に身を置く人以外にも参考になりそうだ。
(7日付電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)