2022.03.18 サプライチェーン守る案に「賞金」NEDO、政府系組織で「初」の事業

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 コロナや様々な国際問題で、物流の在り方が世界的な課題になっている。資源や部品類が調達できず、企業が減産を余儀なくされる例も相次いでいる。

 そこで、こうしたサプライチェーンの問題解決につながるソリューションやアイデアを募り、優れたものには賞金を出す事業を、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が始めた。懸賞金型の事業は海外ではみられるが、NEDOでは初めて。政府系機関全体でも「おそらく初」という。

 対象は、人工衛星のデータなどを使って、問題が起きたときに物流を柔軟に組み替えることができるアイデアやシステム。2部門が設けられ、アイデア部門(上位3者)は100~30万円、システム開発部門(同)は1000~300万円の賞金がでる。後者の賞金は、一般的なシステム開発のコストを参考にしたという。

 5月半ばまで募集。1次選考のあと、メンタリングなどを経て最終選考があり、11月に受賞者を決める予定。内外の企業や研究機関、個人など、だれでも応募できる。主にソフトやアルゴリズムの応募を見込む。システム開発部門の応募者は、1次選考の後、衛星データの提供が受けられる。

 知見や技術を広く募り関心を高めることなどをめざし、テストケースとして懸賞金方式とした。「今後も、事業により、この方式を採用する」(担当者)という。

 詳細は https://www.nedo-supplychain-data-challenge.jp/ で紹介されている。

(22日付電波新聞・電波新聞デジタルに詳報します)