2022.04.04 新会社「パナソニック コネクト」が発足25年3月期を見据え野心的な収益目標

新会社「パナソニック コネクト」の戦略について説明する樋口泰行社長兼CEO=4日、東京都中央区

 パナソニックホールディングス子会社で企業向けシステムを主力とする新会社「パナソニック コネクト」は4日、2025年3月期を見据えた収益目標を打ち出した。企業価値を測る指標のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は同期までに、21年3月期比12倍の1500億円に引き上げる。約8600億円という巨額で買収した米ソフトウエア大手、ブルーヨンダーとの相乗効果を引き出し、利益成長につなげたい考えだ。

 パナソニックは1日から持ち株会社制に移行。それに伴い、社内カンパニーのコネクティッドソリューションズ社の事業を引き継ぐ形で新会社を発足させ、独立した事業会社となった。

 ソフトが主軸の成長事業とハードベースのコア事業を両輪に企業価値の向上を追求。中でも成長事業では、幅広い業種のサプライチェーン(供給網)の効率化を支援するブルーヨンダーのソフトに、センシングやIoT(モノのインターネット)、利用者に近いエッジデバイスといったパナソニックグループの得意技術を融合し、現場プロセスを改革するニーズの開拓で攻勢をかける。ターゲットは日米欧の市場だ。

 25年3月期の売上高目標は21年3月期比約4割増の1兆1700億円。そのうち成長事業に占めるリカーリング(継続課金)の比率を約5割に高めることも狙う。 

 東京都内で記者会見した樋口泰行社長兼CEOは「ブルーヨンダーはビジネスモデルや経営手法が進んでいる。それをコネクトが一番手になって学んでいきたい」と強調した。

(7日付、電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)