2022.05.30 海外5G事業、23年度黒字化へ NEC森田社長インタビュー
インタビューに応じるNECの森田社長兼CEO
NECの森田隆之社長兼CEOは電波新聞などとの共同インタビューに応じ、海外市場で攻勢をかけてきた高速通信規格「5G」が2023年度に黒字転換する見通しを示した。好調な欧州市場を足掛かりに、北米やアジアでも事業拡大を加速化。通信網のオープン化が進む海外の5G需要を追い風に、通信事業の足場を広げたい考えだ。
―社長就任1年目の成果と、2025年度は最終年度とする中期経営計画の達成状況は。
森田社長 政府や金融のデジタル化に向けては欧州でボルトオン型(既存事業の補完・強化を目的とする買収)の買収を10件程度行った。継続的に成長させる事業と効率化に向けた絵が描けた。
デジタルトランスフォーメーション(DX)ではアマゾン・ウェブ・サービスやマイクロソフトなどとグローバルで協業を積極的に進めてきた。SCSKと合弁会社を設立し千葉県印西市にデータセンターを拡充した。中計を進める上での施策は想定通り打てた。これから2年間は追加的な施策を実行していく時期。アクセルとブレーキを整理していく。
―注力する海外市場での5G事業の見通しは。
森田社長 5Gは欧州で新規の商用案件が獲得でき、今年度は出荷段階を迎える。北米やアジアでも入札がいつ行われるか流動的だが、商用化を活発化させている。
想定通り順調にいけば23年度の単年度黒字化を計画している。出荷開始は今年度の第3四半期を予定している。
(詳細は31日付の電波新聞・電波新聞デジタルに掲載します)