2022.06.09 持ち運びできる薄型軽量のオシロテクトロニクスが発表
薄さ4センチ。テクトロニクスの持ち運べるオシロスコープ
計測器メーカーのテクトロニクスは8日、持ち運びでき、測定現場を選ばずに使用できる薄型軽量のオシロスコープを発表した。
発表会であいさつした瀬賀幸一社長は「オシロの常識を変え、ゲームチェンジャーになる製品」と自信を見せる。
オシロスコープは電子機器内の電気信号を観測する基本的な測定器で、様々な開発現場で利用されている。
新製品「2シリーズMSO(ミックスド・シグナル・オシロスコープ)」は薄さ4センチメートル、本体重量1.8キログラムの薄型軽量サイズ。スマートフォンのようにタッチパネルで操作可能だ。
2個のバッテリーパックを装着でき、ラボ以外の現場で組み込み機器を実際のシステムレベルで測定するのに適している。
エントリークラスだが、周波数帯域は70メガヘルツから組み込み設計の現場で求められる500メガヘルツまで対応する。サンプリングレートは同クラスの中では高速な1.25ギガサンプル/秒。
自動車の開発現場では、実車両に組み込んだ機器のプログラムの誤りを見つけて修正するデバッグ作業が必要になるが、筐体(きょうたい)の大きなオシロスコープを現場に持ち込むのは難しいという問題があった。
「真のポータビリティーを実現」とうたう新型オシロで、いつでもどこででも自由に測定する現場のニーズに応える。
(10日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)