2022.06.28 【複合機&プリンターソリューション特集】東芝テック複合機「e-STUDIO」新製品、使う・つなげる・守る3機能を強化
新シリーズ9モデルを7月1日から発売
東芝テックは、「Workstyle Renovation(ワークスタイル リノベーション)」をコンセプトに、複合機「e-STUDIO」の新シリーズを7月1日から発売する。既存のe-STUDIOシリーズの9モデルを一新、カラー低・中速複合機5モデル、モノクロ4モデルを投入する。「働き方改革の加速や働き方の多様化などに対応、多様なサービス、ワークスタイルにも対応する連携機能を強化した」(大西誠ワークプレイス・ソリューション事業本部国内営業統括部企画・推進部ソリューション支援担当グループ長)。
同社は、昨年1月に従来組織をワークプレイス・ソリューション事業本部に改編、「全ての働く人、働く場所に最適な環境を提供するWell-beingを提供するプロバイダーを目指す」など新たな戦略で臨んでいる。コロナ禍、部材不足など市場環境が厳しい中、2021年度下期は業界の伸びを上回るプラス伸長で推移した。22年度は新シリーズ発売を機に、攻勢に弾みをつける。
新シリーズは「従来機能をさらに発展させるとともに、新しい働き方に対応。〝使う〟(USE)、〝つなげる〟(CONNECT)、〝守る〟(PROTECT)の三つのテーマで機能を強化した」(竹内浩二同ソリューション支援担当シニアエキスパート)。
USEでは、コントロールパネルに10・1インチ液晶タッチパネルを採用。給紙カセットの出し入れをスムーズにする自動引き込み機能や、人が近づいてきたことを感知し節電モードから立ち上げ動作を始めるモーションセンサーに対応したほか、外付け大容量給紙装置をオプションで用意した。
CONNECTでは、クラウド連携やリモート対応を強化した。スキャンデータを複合機から直接クラウドにアップロード、クラウド上のデータを複合機の操作だけで印刷できる。
PROTECTでは、高速な処理に有効なSSDを採用、さらに保存されたデータを暗号化するSED SSDを採用。また、マルウエア対策を強化したほか、ユーザー認証も従来のカード式に加え、指紋認証を追加した。サービス面でも「お客さまでできる支援システムや遠隔での支援システムなど強化」(竹内シニアエキスパート)した。
ソリューション商材も拡充。「東芝グループと連携して、AI-OCR、RPAを活用したデータエントリーソリューションに注力」(大西グループ長)するほか、クラウド型ストレージサービス「Collastorage(コラストレージ)」と複合機ビジネスとの連携も強化している。
環境意識の高まりを背景に、1台で「消す印刷」と「残す印刷」が可能な「リサイクル/リユース」に対応したハイブリッド複合機「Loops」を「SDGsをキーワードに、本格普及を図っていく」(野村護ビジネスソリューション企画担当シニアエキスパート)。