リコーは、多様な働き方、デジタルトランスフォーメーション（DX）化を支援するため、共創プラットフォーム「エンパワーリング デジタル ワークプレイス（EDW）」を中心とした施策を推進。紙文書や契約書の電子化、現場のデジタル化などに取り組んでいる。

　福留剛OP国内マーケティンググループリーダーは「コロナ禍でテレワークが定着する一方、オフィスへの回帰の流れも出てきた。ハイブリッドな働き方が本格化する。新しい価値提案をソリューションとして提供していくことが求められる」と話す。

　EDWでは、顧客の業務効率化や生産性向上を目指している。「ハードウエアとEDWサービスの組み合わせで、さまざまなソリューションを提供」（福留グループリーダー）する。

　また、「自社サービスだけでなく、EDWを核に他社パッケージとの連携なども拡充」（マーケティンググループの冨塚史朗氏）している。

　「スキャン機能を軸にした文書保管、ファクス関連、セキュリティー関連などさまざまなアプリケーションを提供しているが、最近は電帳法（電子帳簿保存法）関連の引き合いが増え、OCRソリューションなどが好評だ。電帳法を追い風に電子化サービスに力を入れている」と福留グループリーダー。

　同社では、クラウド型AI（人工知能）帳票認識OCRソリューションなどをラインアップし、改正電帳法にも対応。また、リコーグループのメイクリープスと連携したソリューションに加え、新たに「RICOH 証憑電子保存サービス」も提供している。

　企業が抱える課題解決をパッケージ化し、「スクラムパッケージ」「スクラムアセット」として提案する。スクラムパッケージは、主に中小企業をターゲットにしており、クラウドサービスやセキュリティー関連が好評だ。

　主に中堅企業がターゲットのスクラムアセットは、SI（システムインテグレーション）によるカスタマイズもでき、システム導入後の運用代行、仮想化集約、セキュリティーが好調に推移する。

　同社では2025年度のデジタルサービス売上比率60％を目標に掲げている。

　ワークフローのデジタル化を推進していくため、ドキュメントの一元管理などを実現するDocuWare、ビジネスプロセスのデジタル化に特化したスイスのAxon Ivy（アクソン・アイビー）を買収し、ワークフローのデジタル化を強化した。

　サイボウズとはデジタルサービス事業で業務提携。「リコーブランド版 kintone（仮称）」を10月から国内市場で販売する。さらに、PFUを買収して子会社化し、デジタルサービスを強化していく。

　7月12日から8月5日まで、オンラインで「RICOH Value Presentation　2022」を開催。最新のソリューションなどを紹介する。