2022.06.28 【複合機&プリンターソリューション特集】エプソン販売「スマートチャージ」が好調、SDGsなどに対応
LXシリーズ
エプソン販売の「スマートチャージ」が好調に推移している。「半導体の影響を受けるなど市場自体には厳しい面はあるが、計画を達成している」(福田雄一郎販売推進本部副本部長)という。
2022年度は「引き続き文教、医療分野に注力するとともに、世の中のSDGs(持続可能な開発目標)など環境意識の高まりに対応し、インクジェットの環境性能をこれまで以上に訴求。オフィス領域への展開を強化していく」(福田副本部長)方針。環境意識の高いパートナーとのエコシステム連携なども検討していく。
スマートチャージは、プリントやコピーの使用状況に応じて最適なプランや機器を選べるサービスだ。1分100枚の高速印刷を実現する高速ラインインクジェット複合機/プリンターの「LX」シリーズ、性能と同時にコンパクトさを特長とする「PX」シリーズをラインアップしている。
オール・イン・ワンプランは、機器本体を購入することなく、定額費用で規定枚数までプリントでき、メンテナンスや保守サービスも含まれる。
文教市場向けには「アカデミックプラン」を提案する。教育現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)として「先生方の働き方改革、教育の質の向上」(吉岡敬二ビジネス営業本部アカデミックリレーション企画部部長)に貢献している。
GIGAスクール構想も追い風に、全国各地で導入が進む。印刷における業務負荷軽減にとどまらず、気兼ねなくカラー印刷ができて生徒のモチベーションアップにもつながっている。
22年度は「学校でもSDGsの教育が行われており、また、学校施設の在り方でも環境面が重視されてきた」(吉岡部長)こともあり、環境面の訴求に力を入れる。全国の教育委員会との連携もさらに強化する。
21年度からスマートチャージの医療現場への導入にも注力している。「大学病院だけでなく、中規模病院まで導入が拡大してきた。消耗品の交換回数や故障も少なく、本来の業務に集中できると好評」(橋本大樹ビジネス営業企画部ヘルスケア公共産業課長)。「薬剤ラベルのカラー化による医療の安全性向上、医療従事者の働き方改革」(同)にもつながっている。
電子カルテ更新に合わせた印刷環境の刷新や、自家発電で賄えることなど、BCP対策も訴求のポイントだ。
オフィス市場強化では、昨年10月末からスタートしたスマートチャージの新プラン「ペーパーレスサクセスプラン」を「紙の削減だけでなく、働き方改革として訴求」(福田副本部長)する。また、「環境面での自社実践のノウハウをソリューションとして提案」(同)するとともに、オフィス製紙機PaperLab(ペーパーラボ)との連携で、循環型社会の実現にも貢献していく。