2022.06.28 【複合機&プリンターソリューション特集】主要各社のソリューション戦略クラウド連携や紙の電子化など推進

マルチクラウド連携など進化し続ける複合機

 各社では、クラウドサービスとの連携による多様な働き方や、デジタル化を促進させる紙の電子化などソリューションを強化している。

 リコーは、共創プラットフォーム「エンパワーリング デジタル ワークプレイス(EDW)」を、複合機をはじめとするデバイスと連携させ、データ管理、文書管理、紙の電子化などを実現するさまざまなソリューション提案している。

 企業の経営課題に対してパッケージの形で「スクラムパッケージ」を、また、システムインテグレーション(SI)を加味した「スクラムアセット」を提供。2021年度も大きく販売が伸び、両商品の販売実績が約800億円、前年比20%増で推移した。

 富士フイルムビジネスイノベーションは、国内外で累計800万ライセンスを超える販売実績を誇るドキュメントハンドリング・ソフト「DocuWorks(ドキュワークス)」をはじめ、ドキュメント周りのソリューション提案に力を入れている。

 新たに複合機「Apeos」との連携型クラウドサービス「Apeos Cloud Connector」を提供開始し、複合機をポータルとして活用、各種クラウドサービスとの連携を実現。また、「Bridge DX Library」の第1弾として業種・業務別の計20種のソリューションを提供開始、順次ラインアップを拡充していく。

 エプソン販売は、プリントやコピーの使用状況に合わせてプランや機器を選べる「スマートチャージ」に力を入れている。文教市場を対象に「アカデミックプラン」を展開して好評だ。先生方の働き方改革を支援するとともに、生徒の学びの向上などが評価されている。

 この文教市場に加え、医療現場へのスマートチャージを展開、病院など医療現場の課題に応えている。文教や医療分野などへの紙の価値の訴求とともに、コロナ下でペーパーレス化が進むオフィスについても、働き方改革、環境面など顧客に寄り添った提案に力を入れる。

 コニカミノルタは、画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」の提供を開始したほか、複合機とサーバーを統合した「Workplace Hub Smart(ワークプレイス ハブ スマート)」を本格展開。マイクロソフトと企業のDXで連携するなどアライアンス戦略も強化している。

 また、コニカミノルタジャパンでは、自社実践による働き方改革「いいじかん設計」サービスに注力している。

 キヤノンマーケティングジャパンでは、働き方改革に伴う集中・分散出力など、業種・業務ニーズに適したサービスを提供。また、ITソリューションとの連携で、顧客のワークフロー全体をサポートしている。Edgeソリューション領域でのサービス型事業モデル、ITソリューション事業でのデータの利活用などで強みを発揮している。

 東芝テックは、複合機とクラウドサービスとの連携やスキャン機能、OCR機能を強化している。各種クラウドサービスと連携し、複合機から直接スキャンデータのアップデートや、データのプリントアウトを可能にしている。「紙のデータ化とRPAを活用した自動化などを提案、生産性の向上」を提案している。

 ブラザー販売は、ブラザーグループの国内マーケティングを担う企業として、〝At your side.〟を掲げ、顧客のDXを支援する製品強化、ソリューション提案に注力する。

 京セラドキュメントソリューションズは、電子化、情報共有などアナログとデジタルを組み合わせたトータルドキュメントソリューションを提案している。