2022.08.02 スマホアプリのメッセージで睡眠改善OKIや京大など実証で確認、IoTで行動変容も

睡眠を改善するメッセージの例

 不眠症など向けに、認知行動療法やアプリを活用する例は広がりつつあるが、深刻な状態ではない「未病」の段階の人も含め、生活改善を適時に促す取り組みはまだ少ない。

 そうした中、OKIや京大、京大発スタートアップのヘルステック研究所(HTK)は、スマートフォンアプリでタイミングよくメッセージを届け、睡眠を改善させる研究に成功したと発表した。

 OKIはIoTによる状況把握などを通じ、各人の生活習慣に応じた最適な健康行動を促すメッセージ(プロンプト)を、タイムリーに示せる行動変容技術がある。今回、3者で連携し、睡眠の問題があるとの自覚を持つ、働く世代100人余りの参加を得て実証実験を行った。例えば「朝カーテンを開ければ寝起きがよくなる」といったことにつながる。約1カ月間の試験の結果、アプリを使った人は使わない人に比べて改善効果が確認できた。

 行動変容技術は、睡眠改善にとどまらず、働く世代の行動改善を通じて健康経営を支援したり、脱炭素に向けて生活行動習慣を改善したりと、幅広い分野への貢献が可能とみられる。OKIは様々な社会課題に対する活動改善について、個人を後押しする技術として展開する。またHTKは今後、本格的なアプリのサービスとして実装を進めたい考え。

(3日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)