2022.08.22 信号機に5G設置し交通DX推進NECなど4社がコンソーシアム設立

NECなど4社が「交通インフラDX推進コンソーシアム」を立ち上げた=22日、東京都港区

 NECと住友電気工業、日本信号、TOWERの4社は22日、交通インフラのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するコンソーシアム(共同事業体)を立ち上げた。高速通信規格5G機器を交通信号機に設置し、公共空間をデジタル化して交通事故防止につなげるなど、産官学連携でDX基盤の整備促進を目指す。

 東京大学や慶応義塾大とも協力し、信号機を設置する柱の高度化や交通管制などに向けた検討やガイドライン案作成をはじめ、信号に設置した5G機器から得られるデータの利活用に対応したアプリケーションやプラットフォームづくりなどを展開。制度上の課題などを整理して提言を取りまとめ、政府や関係機関に提出する。

 政府の「道路の交通に関する統計」によると、昨年国内で発生した交通事故約30万件のうち56.6%が交差点や交差点付近で発生。

 コンソーシアムでこうした状況を踏まえ、安全な自動運転技術の確立に向け、交差点などの死角データをセンサーで集めて自動運転車に展開して事故を防ぐ仕組みなどを検討。リアルタイムに得られるデータだけではなく、統計的なデータで交通量を把握する基盤づくりにつなげるほか、人が倒れているといった事故データの記録をデジタル化して事故のない社会を目指す。(詳細は24日付の電波新聞/電波新聞デジタルに掲載します)