2022.08.30 【ソリューションプロバイダー特集】大塚商会 大塚 裕司社長「オフィスまるごと」の成果着々

大塚 社長大塚 社長

 上期はGIGAスクール特需の反動もある中で、一定の成果を上げた。以前はコピーで進むしかなかったところが、さまざまな商材でカバーできる動きが出てきた。幅広い商材やサービスを生かして企業の課題を解決する「オフィスまるごと」の成果が出てきている。

 電帳法改正やインボイス制度もあり企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を後押しする動きが進んでいる。統合業務パッケージ「SMILE(スマイル)V」と情報系パッケージサービス「e Value(イーバリュー)V」を統合してデータベースも共通にした「DX統合パッケージ」をこれから活用したい。操作性も含めて共通化しているので、提案の仕方を変える必要がある。

 リース商材の入れ替え時などさまざまな商談の場面で、コピー以外にもクラウドサービスを同時に勧めるなど複合提案の取り組みが定着しつつあり、追加受注率も上がってきた。顧客に寄り添っていくことが実を結び始め、手応えを感じている。

 2019年8月から実施している人工知能(AI)を活用した営業支援は、ハード系では約5%営業数字を押し上げた。人間が気付かないような提案もあり、営業員がユーザーをイメージしながら提案内容を考える後押しをしている。

 一方で、AI開発を手掛けるdotDataと戦略的提携を結んだ。データサイエンティストがいなくてもパラメーターを自動生成して、扱いやすいAIを提供できるようになった。月額5万~10万円で動かせるので、年間100本を目標に中堅中小向けに導入を進めたい。

 6月にはリモートワークの増加に伴い利用が進んだクラウドサービスのセキュリティーを高める「Otsuka Gate」の提供を始めた。一度のログインで複数ツールを一元管理するシングルサインオンで他社サービスも含めて扱える。

 今まで取りこぼしてきたところもつかめるようになってきた。現場も自信を持ち始めており、これまで積み上げてきたものの準備が整ってきた。通期では13期連続の増配を目指したい。