2022.09.01 アイシンが美容機器に参入 排ガス処理技術を応用

ナノレベルの水粒子を無給水で発生させる美容機器「WINDSCELL」

 トヨタ系自動車部品メーカーのアイシンが、自動車やオートバイの排ガス処理に使用している素材と技術を応用して美容機器を開発した。美容クリニック向けに11月から売り出し、美容機器の市場に本格参入する。

 発売するのは、1台300万円前後の価格を想定する美容機器「WINDSCELL(ウィンセル)」。排ガス処理に使っている金属に熱を加えると水を放出する性質を活用。膜状にした金属素材に水の放出に適した温度制御技術を適用して1.4~1.5ナノメートルほどの水の微粒子を発生させ、肌に浸透させるものだ。水粒子の大きさは世界最小という。

 東京都内で1日に開催した発表会で、新規事業の責任者を務める筒井洋イノベーションセンター長は「自動車業界は100年に一度の変革期。新たなことへのチャレンジは社内としても大きな期待がかかっている」とし、3年をめどにウィンセルを600台販売する目標を掲げた。

 無給水で空気中に放出するナノレベルの水粒子とその技術を「AIR(アイル)」と名付け、今後は、農業やバイオなどB2Bを軸に応用展開も目指す。

 無給水加湿が可能であることから、家庭用としての応用にも期待がかかっており、「家庭用(の開発)にも思いはある」(筒井センター長)とした。