2022.09.08 【業務用無線特集】アイコム IPテレワークシステム、会社と同じネット環境構築
SR-8000V(上)とVE-SP2
乾電池で応急的通信も
アイコムは、IP電話システムやその関連機器の開発に注力している。この3月には、IPテレワークシステムの「VE-SP2」を発売した。小規模のオフィスや現場の仮事務所などで、オフィスとほぼ同等のネットワーク環境を簡単に構築することが可能だ。
VoIPルーター「SR-8000V」は、中規模IP電話システムを構築できるSIP機能付き機種。中小規模オフィスやホテル、学校向けなどで提案する。
VE-SP2は、工事現場などに設置する仮設の事務所や小規模オフィスなどに最適。アクセスポイントとして使用することで、接続先のオフィスと同様のネットワーク環境を構築することができる。テレワークが普及する中、サテライトオフィスでの活用のほか、災害時の避難場所での活用もできるという。
携帯通信キャリア(au)のLTE回線を利用し、簡単にパソコンなどを使ったセキュアな閉域網通信を実現。音声による呼び出しにも対応。同社製のIPトランシーバーやトランシーバーアプリ、モバイルIPフォンとトランシーバー機能で通話ができる。停電時には、単3形アルカリ乾電池8本を使うことで、応急的な通信も可能だ。
SR-8000Vは「SR-7100VN」の後継機種。NTTのひかり電話を直収し、外線/内線が可能なIP電話システムを構築。IP内線端末を最大300台収容可能で、旧機種の3倍の接続数を実現した。
また、アナログ端子を四つ備え、アナログ電話機やFAXを接続することもできる。サイズは19インチラックに収納できる大きさで、旧機種に比べ収納性を高めた。旧機種を導入した中小オフィスやホテル、学校などへの置き換え提案を強化する。
両機はさまざまな通信機器をシームレスに接続する通信拡張ユニット「VE-PG4」と連携可能。サイトをまたぐ広域通信も実現する。