日本ケミコンは、車載市場、産機市場、ICT市場をターゲットに新製品開発を加速し、小型化や軽量化、長寿命化に貢献するコンデンサーを多数提案している。

　車載用途に好評なチップ形導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサーでは、高リプル電流対応品として「HXFシリーズ」を開発した。同製品は従来品から最大2.1倍となる業界最高水準の耐リプル電流化を達成、耐熱性においても改善し、150度での使用を可能にした。自動車の機電一体型インバーターの小型化や、電気自動車の走行インバーター制御回路の高信頼性化を支える。定格電圧範囲25～63V、静電容量範囲33～330μF、製品サイズφ8×10L～φ10×10Lミリメートルを用意する。さらに新規サイズ（φ10×12.5L、φ10×16.5L）を開発し、製品構成の拡充を図っている。

　このほか、「HXUシリーズ」は、独自の封止構造で従来品から2倍の長寿命化と40Gの耐振保証を実現した製品。車載電装、産業機器、通信基地局などに代表される高信頼用途に提案する。

　高出力化が進むサーバー電源には、基板自立形アルミ電解コンデンサー「KHEシリーズ」を開発した。105度2000時間保証品として業界最高水準の静電容量を達成。定格電圧範囲400～450V、静電容量200～1300μF、製品サイズφ25.4×25L～φ35×60Lミリメートルで商品化。

　一方、リード形電気二重層キャパシター「DLCAP」では、定格電圧を3.0Vに高めた「DKHシリーズ」を開発した。高電圧化によりセル1本当たりのエネルギー量が増加したことで、員数削減によるシステムの小型・軽量化を実現する。カテゴリー温度範囲マイナス20～プラス85度、静電容量50F、製品サイズφ18×40Lミリメートル。材料には安全性の高い電解液を使用。車載機器の緊急時におけるバックアップ電源として、電動ドアロック、シフトバイワイヤ、EPSなどに提案する。