2022.09.26 【九州・山口産業特集】明光電子が九州の展示会出展で新規開拓センサー部品など訴求

根本 社長

九州創業の明光電子九州創業の明光電子

 明光電子は、九州の大規模展示会への出展を通じて新規顧客を開拓する。産業分野のIoT化に貢献するセンサー部品などを展示。共同で製品開発を行うパートナー企業を見つけるほか、創業の地である九州での存在感を高める狙いだ。

 10月5~7日にマリンメッセ福岡(福岡市博多区)で開催される「モノづくりフェア2022」でブースを設置する。九州の大規模展示会への参加は初となる。

 ブースでは「産業・社会インフラ分野向けIoTエッジノード」をメインテーマに、同社技術部が開発したガスや電力センサーなど試作デモを実演。サーキットデザインの無線伝送モデム「どこでもでむ」や、マゼランシステムズジャパンの「センチメートル級GNSSモジュール」なども展示する。

 工場の自動化ニーズが高まる中、九州テンのIoTゲートウエイ「QRIoTⅡ」「QRIoTⅩ」など、IoTシステム構築に寄与する中継器も目玉の一つ。ほか、技術部が開発したアナログ機能内蔵マイコンの評価ボードもアピールポイントとしている。

 デモ機の開発に携わったエンジニアや営業マン一人一人がブース内全てのメーカー出展物の説明が可能なため、スムーズに顧客を案内できる。

 今年度(8月期)は長引く部品不足を受け、幅広い仕入れルートと「多品種少量」で商品を扱う同社の強みが生き、売上高は過去最高となる93億円を達成。

 現在も受注は好調、来期も実績に期待がかかる一方、中長期に向けたビジネス拡大も見据えている。

 同社は製品開発や研究を行う「専門商社」の顔も持ち、展示会やオンラインセミナーを通じてパートナー企業との連携強化を図り、将来の実績につなげる狙い。

 今後は関西の市場にも積極プロモーションを仕掛ける方針で、来年1月に大阪で開催する「Japan IT Week関西」にも出展する計画だ。

 前社長の十川正明会長から引き継ぎ、2期目に入った根本敬継社長は「会社の経営理念を継承し、過去最高の売り上げを達成できた」と手応えを語った。今後も営業力や提案力の強化をさらに図っていく考えだ。