2022.09.29 【電子部品メーカー・商社ASEAN特集】サンワテクノスマレーシア(サンワテクノス) 顧客の最適生産・調達支援に努力

熊澤 OM

 サンワテクノスは、ASEAN事業での重要拠点の一つとしてマレーシア法人「サンワテクノスマレーシア」を展開。代理店ビジネス、グローバルSCMソリューション、EMS/制御盤ソリューション/ハーネスアセンブリー、エンジニアリングビジネスを柱に、顧客に密着した活動を展開している。

 同法人は2000年10月に設立された。クアラルンプール本社とペナン事務所の2拠点体制で、マレーシア市場をカバーする。従業員数は計11人。設立以降、順調にビジネス規模を拡大し、22年度売上高は過去最高の約3600万リンギットを計画、23年度は4000万リンギット超の売り上げを目指す。

 最近の事業動向について、同法人の熊澤泰一オフィスマネージャー(OM)は「主力のグローバルSCMソリューションは、現地進出顧客に対し、必要なモノを必要なタイミングで提供することで顧客の最適生産・最適調達サポートに努めている。一方、数年前までは売り上げの大半をグローバルSCMソリューションが占めたが、2年ほど前からエンジニアリングビジネスが本格化し、売り上げの15%くらいを占めるようになってきた」と話す。

 エンジニアリングビジネスでは、システムメーカーと協業しながら、設備のコンセプト提案・設計・製作・現地調整からアフターサービスまでワンストップサービスを行う。このため、エンジニアやセールスエンジニアも在籍している。

 同法人は「STP戦略(セグメント化/ターゲット選定/ポジショニング)」に基づく販売活動を進めている。拡販ターゲット業種に「自動車業界」「半導体業界」を掲げ、現地自動車企業や現地進出の半導体製造装置企業向けビジネスなどで実績を拡大している。これらの一環として21年にペナン事務所を開設した。「ペナン地区では半導体企業の巨大投資が活発で、当社も半導体関連の大型案件が今後立ち上がる見通し。ASEAN市場は今後もさらに成長が期待できる」(熊澤OM)。

 このほか、FA産業機器、医療機器、住宅設備などをターゲットに掲げ、積極的な拡販を推進。「最近はマレーシアの賃金上昇で、自動化投資を重視する企業が多いため、エンジニアリングビジネスはまだまだ伸ばせる余地がある。特にAGV(無人搬送車)や自動倉庫、ロボットなどの分野でビジネスを開拓したい」(熊澤OM)。