2022.09.29 デジタル人材育成へ 産学官の協議会始動 大学と高専の機能強化図る
第1回デジタル人材育成推進協議会の冒頭で挨拶する永岡文部科学相(左)と西村経済産業相=29日、東京都千代田区
文部科学省と経済産業省は29日、デジタル技術を社会課題の解決につなげる担い手の育成策について議論する「デジタル人材育成推進協議会」を立ち上げた。協議会では、成長分野の国際競争力を支える人材を育てる観点からも検討。大学や高等専門学校の人材育成機能を強化する方策などを探りたい考えだ。
同協議会は、全国知事会や公立大学協会など、産学官の委員で構成。経済界からは経団連や経済同友会、電子情報技術産業協会などが参加した。
文科省で同日開いた第1回会議では、不足するデジタル人材の育成を喫緊の課題と位置付けて、産学官連携で「質」と「量」の両面から人材育成の強化策を検討する方向性について共有した。
会議の冒頭で、永岡桂子文部科学相は「山積する社会課題を解決していくためには最先端のデジタル技術の活用が必要不可欠だ。産学官が一体となってデジタル人材の育成を進めていく」と決意を表明した。
同席した西村康稔経済産業相は「デジタル推進人材」を2026年度末までに230万人育てるという政府の目標に言及した上で、「社会が求める人材をいかに育成していくべきかについて活発に議論してほしい」と強調。「国内のDX(デジタルトランスフォーメーション)で活躍するデジタル人材から海外に羽ばたく若者まで、さまざまな人材を型にはめずに幅広く支援していきたい」とも力を込めた。
(10月4日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)