2022.10.28 【東京インターナショナルオーディオショウ特集】東京インターナショナルオーディオショウの魅力語る アキュフェーズ 鈴木雅臣社長×ラックスマン 末吉達哉社長

アキュフェーズの鈴木社長(右)とラックスマンの末吉社長

実際に触れ、聴いて、楽しめる場

 東京インターナショナルオーディオショウで、ファンにどんな体験を提供していくか。アキュフェーズの鈴木雅臣社長と、ラックスマンの末吉達哉社長に対談していただいた。

 -リアル開催になりました。

「ついで」にぶらりと来場を

 鈴木氏 おかげさまで1983年の第1回から39回目。ファンの方にすっかり定着しています。コロナ禍の中で試行錯誤で準備した前回に比べ、今回はスムーズだと思います。

 末吉氏 人の動線という点で共通点のある美術展や、コンサート会場などを研究して、対策の工夫を凝らしました。幸い、ノウハウもでき、また入国制限の撤廃とも重なった。

 海外のお客さまやメーカーからも参加が見込まれている。そこでリアルなコミュニケーションもできる。準備万端というところです。

 鈴木氏 人数制限は今年もありますが、昨年は「そのぶん、丁寧な接客ができた」「ゆっくり楽しめた」といった前向きな反応を、出展側・お客さま側の両方からいただいた。

 末吉氏 はい。今年も事前予約の仕組みは設けているが、元々、何かの「ついで」に、ぶらりとでも来場してもらえるような場を目指してきたのがフェア。今回もファン層を広げる機会にしたい。

 鈴木氏 東京国際フォーラムは、部屋のコンディションなど音響の環境としてもアクセスの良さからしても最高の場。それに都心だけに、通りがかった人にも入ってもらえる。

 末吉氏 あえて課題を言えば、幸いフォーラムをほぼ目一杯に使わせていただいている関係で、参加希望をいただいても、拡張が難しいことくらいでしょうか(苦笑)。

 -ショウの魅力を改めまして。

 鈴木氏 ハイエンドオーディオについてその場で実際に触れ、聴いて、楽しめる場。各社の最新製品、注力製品が一堂に集まります。オンラインの催しもコロナで日常化しましたが、やはりオーディオの場合、リアルのほうが魅力が伝わります。

 末吉氏 音源の多様化も近年のトレンドで、ハイレゾ、ストリーミングを含め、バラエティーも楽しんでいただける。専門家のお話、試聴体験など各社ともさまざまに工夫をしてお迎えします。

 鈴木氏 IASJとしてもショウ以外に、日常的な情報発信や製品安全情報の周知などにも注力しています。

 末吉氏 実際、この催しも私たちを含め、会員の手弁当で開いている。イベント会社さんに任せてといったことはしていない。そのぶん、大変な面もあるが、手作り感のある催しとして親しんでいただいています。

 鈴木氏 秋の風物詩ですし、そこから都内のオーディオショップに足を向ける、遠方からの来場者の方もおられる。事前予約制に伴って、お客さまの分析や、情報発信にも一層つなげられる可能性がある。今後、検討していきたいですね。

 末吉氏 毎回、北は北海道から南は沖縄まで、全国のオーディオショップの方々も、お客さまのアテンドや情報収集にもいらっしゃる。カタログをカバンに詰め込んで帰る方もいるくらい(笑)。ショップの方々との交流も楽しみです。

 -ノーミュージック、ノーライフですね。

若い世代にもぜひ足を運んでほしい

 鈴木氏 コロナ禍の中で、音楽の価値に改めて光が当たり、オーディオにも関心が高まっている。ともすると、一定年齢以上の人の趣味と思われがちだが、若い世代にもぜひ足を運んでほしい。