2022.11.16 【高専制度創設60周年特集】 先輩から後輩へ エヌビディア 学び続ける習慣を

大串シニアソリューションアーキテクト

 エヌビディアは、米国の半導体大手企業。GPUと呼ばれるデバイスを主力とし、パソコンからスーパーコンピューター、自動車、産業機器、医療機器など幅広い分野に製品を供給する。

 同社日本法人でシニアソリューションアーキテクトを務める大串正矢氏は、香川高等専門学校(旧:高松工業高等専門学校)を卒業。5年間電気情報工学科で就学後、2年間の専攻科で電気情報工学を専攻した。高専を卒業後は奈良先端科学技術大学院大学に進学し、音声翻訳の研究やプログラミングについて学ぶ。大学卒業後はシステム・インテグレーターとして就職。2社のスタートアップ企業を経て、2019年にエヌビディアに入社した。

 エヌビディアではロボットやFAなど産業分野に向けてソフトウエア・ハードウエアを紹介するとともに、現場で問題なく扱えるよう顧客を支援する業務に従事している。

 エヌビディアはGPUなどのハードのみならず、開発環境から各種ソフトも提供。中でもロボティクスシミュレーションのためのソフト「Isaac Sim(アイザック・シム)」は、現場を忠実に再現した仮想環境でのロボット開発、テスト、管理を可能にする。

 大串氏はアイザック・シムの仮想環境上で、デンソーウェーブ社が提供する高速人協同ロボット「COBOTTA PRO(コボタ・プロ)」のデジタルツインを構築し、ピッキングなどのタスクを行う検証に取り組んだ。「当時アイザック・シムは海外での実績は多かったものの、日本のロボットでは使われていなかった。自分が携わったプロジェクトが日本のロボットで第一号の実績となった時は非常にうれしかった」と話す。

 昨年11月には、鹿児島情報高等学校の高校生を対象に「高校生がAIを作る」をテーマとした特別授業にエヌビディアが協力。大串氏も参加し、授業を行った。「特別授業では手を動かして学ぶことの大切さを伝えた。高専では実験も多い。座学だけでなく、多くの経験をしてほしい」(大串氏)。

 また、大串氏は「半導体業界で働くことは自分のキャリア形成において有利(笑)ということもあるが、多岐にわたる最新技術に触れられるのは魅力。エヌビディアはハード・ソフト両方を扱い、産業機器や自動車、医療など幅広い分野に携わることができる。高専では学ぶことの大切さを知り、学び続ける習慣を身に付けてほしい」とエールを送る。