2023.01.04 【家電流通総合特集】地域店 人材採用、育成と省エネ家電普及の課題

加古川市が配布しているポスター

省エネ家電普及 補助金やポイントを付与 買い替え助成を推進

 全国の自治体が省エネ家電を購入した世帯に補助金やポイントを付与するなど買い替えを助成する施策が増えている。直近からスタートしたものもあり、来年まで施策が続く。エネルギー不足、電気代の高騰が叫ばれる中、省エネ家電の普及拡大で電気代の抑制、CO₂排出量の削減につなげたい考えだ。

 補助金で省エネ家電を普及させる動きも目立っている。兵庫県加古川市では12月14日から冷蔵庫、エアコンを対象に最大6万円、購入額の20%を補助する施策を推進。対象となる冷蔵庫の条件は、①定格内容積が401リットル以上②省エネ基準達成率が目標年度2021年度において100%以上―など。エアコンは冷房能力定格出力4.0kW以上、省エネ基準達成率が目標年度10年度、27年度・29年度のいずれかにおいて100%以上―など。昨年12月21日時点で、冷蔵庫376台、エアコン241台で合計617台の申請があった。予算は9450万円だが、ほかの事業予算を活用し上限枠を拡充する。

 愛知県内では12月23日時点で、豊田市(エアコン、冷蔵庫)、岡崎市(エアコン、冷蔵庫)、みよし市(エアコン、冷蔵庫、LED照明)、一宮市(エアコン、冷蔵庫、冷凍庫)、岩倉市(エアコン、冷蔵庫、LED照明、テレビ)で省エネ家電の購入補助を実施。三重県では、全域(エアコン、冷蔵庫、冷凍庫、LED照明、電気温水器)と鈴鹿市(エアコン、冷蔵庫、冷凍庫、テレビ、照明器具)で実施している。

 電子マネーや交通系ICなどでポイントを付与する自治体も多い。千葉県は節電効果が大きい家電の買い替え促進を後押しする「ちば省エネ家電購入応援キャンペーン」を実施している。購入金額に応じてポイント還元があり、支払い方法とは関係なく、Pay PayやPonta、WAONなどの対象ポイントの中から好きなものを選んで付与できる。購入対象期間は昨年12月21日からで、ポイント申請対象期間は今月6日から開始。それぞれ対象期間は2月15日までだが、予算が無くなり次第終了する。

 対象品目は、統一省エネラベルが星4以上のエアコンとエコキュート、星3以上の冷蔵庫。ただし、エアコンは22年9月改正後は星3以上の商品が対象となる。

 福岡市は22年度「ECOチャレンジ応援事業」で、秋から省エネ家電の購入(省エネ家電買い換えキャンペーン)を追加募集している。福岡市内に居住している世帯で、市内の店舗(インターネット購入は除く)で10月11日以降購入した省エネ基準達成率100%以上のエアコン・冷蔵庫・テレビが対象で、交通系ICカードで1万ポイントを付与。ほか断熱窓やエコキュート購入などで最大5000ポイント、合わせて最大1万5000ポイントを獲得できる。先着順で8000世帯が対象。申請期間は31日まで。

 商品券や地元品を贈るところも。北九州市では「エコ家電でくらし快適キャンペーン」を実施中で、北九州市内在住の個人が市内の店舗(インターネット購入は除く)で購入した省エネ基準達成率100%以上のエアコン・冷蔵庫・テレビが対象で、1人につき3品目まで申請できる。1台当たりの本体価格が5万円以上に1万円分、5万円未満には5000円分の商品券がもらえる(電子商品券分は終了)。先着順で申請は31日まで。