2023.01.05 23年 各社の年頭訓示 電子デバイス・材料

環境変化を機会に

 JSR・エリック・ジョンソン社長 環境問題や地政学、ビジネス、テクノロジーの分野で多くの破壊的圧力に直面し、社会的に責任ある企業としての存続には本当の価値を示していく必要がある。

 事業変革を経てグループは確実に進化の途上にある。環境変化を機会ととらえ、企業価値を高めていくレジリエントな経営基盤の確立に向け前進する。

創業100周年へ飛躍

 タムラ製作所・浅田昌弘長 昨年始動した中期経営計画は、材料費高騰や為替変動の中、各種施策の成果もあり堅調なスタートを切った。事業環境は不透明感も出てきているが、カーボンニュートラル関連の戦略市場は確実に伸長している。

 力を「One タムラ」として結集し、成長市場でチャンスをつかみ、2024年の創業100周年へ、癸卯(みずのとう)の今年を事業拡大と飛躍の年にしよう

おもしろ科学追求

 太陽誘電・登坂正一社長 変化が激しく予測困難な時代。常に先を見据え判断しないといけない。つながる社会に向けた動きは確実に進展。電子部品需要がさらに伸びるとの見通しに変わりはない。

 グループは「おもしろ科学で より大きく より社会的に」をミッションに掲げる。変化は私たちに平等に起きる。変化をチャンスにするため「おもしろ科学」を追求しよう。

会社を強くする

 日本電気硝子・岸本暁社長 1月から社長に就任した。まずは得意先、取引先、従業員との関係構築に努めたい。今年の課題は会社を強くすること。新製品の開発と事業化、品質と生産性の継続的な改善による既存事業の安定的な発展、DXの推進、これらを推進する多様な人材確保。中期経営計画に向かって兎の如く勢いよく飛躍し、成長できる年にしよう。

技術開発力など推進

 日本航空電子工業・小野原勉社長 車のEV化や5Gサービス普及などにより、市場や技術の変革は大きく進展し、企業においてもサステナビリティー経営への意識がさらに高まっていく。23年に当社は創業70周年を迎える。これを機に、今後10年、20年先を見据えて大きく動き出す年とする。事業環境が大きく、そして激しく変化する中で、技術開発力、ものづくり力の強化と、積極的なサステナビリティー経営の推進に、スピード感を持って取り組み、持続的な成長を目指そう。

人材育成の文化醸成

 レゾナック・ホールディングス・髙橋秀仁社長 発足したレゾナックが目指すのは世界トップクラスの機能性化学メーカー。そのために最も大事なことは、自律的・創造的に行動できる人材が育つ企業文化を醸成すること。私は、レゾナックを「レゾナックで働いているような人が欲しい」といわれる企業へ変革したいと考えている。

 レゾナック誕生は第二の創業であり、ゴールではなくスタート。レゾナックグループ一丸となって邁進していこう。

変革にチャレンジ

 村田製作所・中島規巨社長 2023年は現場の改善活動、スマートファクトリー化・デジタルプロモーションなどのデジタルの活用、品質革新、未財務価値を経済価値につなげていくシナリオ作りやダイバーシティーの推進などの取り組みを加速していきたい。デジタルの利活用により組織の機能や仕組みの変化をもたらし、ビジネスモデルや働き方に対する大きな変革にチャレンジする「Transformation」を意識した1年にしよう。

タグラインを設定

 クラレ・川原仁社長 今年度は、26年に迎える創立100周年に向けての中期経営計画の2年目。クラレグループは昨年、我々の意識と行動を表すメッセージとして新たにタグライン「Possible starts here」を設定した。「here」には、クラレグループだけでなく、それぞれの「職場」や「私たち一人ひとり」のことも含まれている。皆さん一人一人が自らの可能性を信じて、それぞれが挑戦し続けてほしい。

DX推進など注力

 日立造船・三野禎男社長兼CEO 2023年は「グローバル展開」「DX推進」「人的資本の充実」の3点に注力する。挑戦の精神を忘れず、「私がやる!踏み出す一歩が未来を変える」のスローガンのもと、「Forward22」の総仕上げを行い、23年度からスタートする次期中期経営計画に確実にバトンを渡せるよう、明るく、元気に頑張っていこう。