2023.01.10 【製造技術総合特集】キムラ電機 中期経営計画をブラッシュアップ 端子台など新製品の投入も計画
藤岡 社長
キムラ電機は、表示灯、端子台の専業メーカーとして、標準品に加え、顧客ニーズに合わせたカスタム製品の開発に力を入れており、電力関連や通信関連、鉄道関連、社会インフラ関連など、幅広い分野に製品を供給している。今年で創業96周年となる。
藤岡利之社長は、22年度(23年2月期)の事業動向について「今年度は上期の受注は好調だったが、下期に入り、日々の受注は少し減少傾向になっている。材料費値上がりの影響もあり、通期では減収減益となる見通し。一方、一部の製品では材料の入手難も続いているため、受注に対し出荷が追い付かない状況となっている。分野別では、20年から21年にかけて需要をけん引した通信関係が22年はやや低調だった」と話す。
23年の需要見通しについては、「状況としては22年から大きな変化はないと思うので、気を引き締めて取り組む。その中で、23年2月期の目標に向け、しきり直して再チャレンジしていく。そして、いかに新規受注を獲得できるかが重要になる」(藤岡社長)とする。
同社は、21年に「総合カタログ」を全面刷新した。また、ウィズコロナ時代を踏まえて、情報発信力を強化のため、Web会議の活用拡大や、Web媒体でのPR活動など、デジタル技術を活用したプロモーション活動の強化にも取り組んでいる。
23年度(24年2月期)に向けた取り組みとしては、端子台などの新製品投入を計画するとともに、人材育成の強化を方針に掲げている。
「23年春頃をめどに端子台の新製品を2機種ほどリリースしたい。そして顧客のニーズをしっかりと捉え、それに応えていくための人材育成を強化する」(藤岡社長)。
藤岡社長は「当社のスローガンは『お客さまのご満足のために成長し続ける会社であり続ける。』。23年の市場は読みづらいが、このスローガンのもとで、今後も顧客の困り事を解決していきたい」と話す。
また、昨今の社会情勢変化を踏まえて、改めて20年から進めている中期経営計画の中身のブラッシュアップも進める方針。