2023.01.18 【情報通信総合特集】サンテレホン 鈴木健一社長
新規事業で環境・防災関連強化
2022年は、半導体などの部材不足、原材料価格の上昇、中国のロックダウン、サプライチェーンの混乱などがあったが、夏以降、経済は徐々に回復。国内のICT市場は納期遅れなどの問題が生じたものの、DXなどにより底堅く推移した。
当社の22年度業績は、堅調なICT市場を背景に、計画通り前年比110%で着地する見込み。特にデータセンター(DC)関連やFA系をはじめ、工場のDX化などの需要が活発だった。半導体不足の影響は受けたが、ネットワークカメラが同115%と好調に推移。一方、キャリアの基地局向けや大型オフィス、大型商業施設向けの需要が端境期にあり来期にずれ込んだ。
23年のICT市場も、為替の動向など不透明な要素はあるが、22年同様、堅調に推移すると見ている。オフィスなど大型施設需要も回復が期待できる。DCは、外資ベンダーの動向も含め、30年ごろまでは右肩上がりの成長が続く。このほか、工場系のDX推進や自治体のデジタル推進、主要地方都市の再開発なども好材料。半導体不足が懸念材料だが、夏以降の回復を期待している。
23年度は、現中期経営計画の最終年度に当たり、確実に計画を達成していく。コロナ禍で取り組めなかった対面営業も再度強化。展示会も再開する予定だ。将来を見据え、人材投資も積極的に行っていく計画だ。
ソリューションでは、引き続きソーシングソリューション、テクノロジーソリューション、プロダクトソリューション、ロジスティックスソリューション、統合プラットフォームソリューションの五つのソリューションに注力する。新規事業としては、環境・防災関連を強化。展示会などで引き合いが活発な雷保護システムは、洋上風力発電設備用以外にも用途を拡大していく。太陽光発電パネルや蓄電池のリユースビジネスも本格化させる。海外事業はベトナム、タイを拠点にASEANビジネスを強化する。
持続可能な成長へ当社が果たすべき社会的役割など、皆で共有していきたい。