2023.02.20 田中務補商店(神戸市長田区)が阪神・淡路大震災から復興へ一念発起、メロディーと光で動いて祝うパーティーグッズ「ドリームキャンドル」

SUPERドリームキャンドル(提供写真)

SUPERドリームキャンドル使用時(提供写真)SUPERドリームキャンドル使用時(提供写真)

ドリームキャンドルメガネをかけて見ると、幻想的な印象になる(提供写真)ドリームキャンドルメガネをかけて見ると、幻想的な印象になる(提供写真)

 1964年創業の靴バネの製造と販売を行う田中務補商店(たなかかねすけしょうてん、神戸市長田区)は、パーティーグッズ「ドリームキャンドル」シリーズの最新モデルの販路拡大を目指し、15~17日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された生活雑貨などの展示会「第95回東京インターナショナル ギフト・ショー春2023」に出展した。

 販路拡大を目指すのは、第3世代となって進化した「SUPERドリームキャンドル」(税込み2450円)。21年秋から自社のECサイトでテスト販売しており、好評だったことを受けて今回、卸販売を目指す。家電量販店では、ヨドバシカメラで販売を予定する。

 ドリームサプライ事業部の田中那奈部長は、展示会で思いつかないような新たな販路が見つかればとして、「高齢者施設にも拡大したい」と意欲的だ。展示会で改良点などの意見を聞き、マイナーチェンジも行う。今年秋にはクリスマス仕様も新発売する予定。

 ●仕様

 SUPERドリームキャンドルは、花を模した形状だ。中央に刺さった花火に点火すると、下方へ火が下がっていき、各花弁の先に付いたキャンドルに灯がともる。花弁がゆっくりと開き、メロディーとともに土台に付いたカラーLEDも光りながらくるくると回転する。使い終わった後は、花火が刺さっていたところにクリップを差し込むことで、カードスタンドとして活躍する。

 製品をより楽しむために、光源が星型に見えるホロスペックメガネ「ドリームキャンドルメガネ」も用意。体験した来場者からは「すごい!」と驚きの声も上がった。

 第2世代の「ドリームキャンドルデラックス」(税込み1890円)はヨドバシカメラで販売しており、ビックカメラでも販売予定で、飲食店、旅館、ケーキ店などから引き合いがある。同社は03年に「ドリームキャンドル」シリーズを発売し、累計100万個の販売実績があるという。

 ●沈んだ心も晴れやかに

 パーティーグッズの開発は、老舗靴バネメーカーとしては異色の取り組みといえる。開発のきっかけは、95年1月17日に兵庫県南部を襲った阪神・淡路大震災だ。

 同社がある長田区は震源に近い地域で、甚大な被害を受けた。同地区は全国屈指の靴製造業の集積地でもあるが、震災後、廃業に追い込まれた同業も少なくなかった。田中伸明社長は、先代の社長と神戸を明るくしたいという強い思いを持ち、ドリームキャンドルを生み出した。

 田中社長は「びっくり箱や傘から着想を得た」と話す。開くまで何が出てくるか分からないわくわく感と、花弁が開いた時の感動--。どういうものを作るか、どうやったら喜んでもらえるか、「考えている時が一番楽しい」と田中社長は頬を緩め、今後は何年かアイデアを温めながら、「もっと驚かせる仕組みを作りたい」と語った。