2023.03.01 東芝、24年4月の新卒採用を1.4倍の1660人に 富士通も積極採用
東芝は1日、2024年4月入社見込みの新卒者を国内連結で1660人採用する計画を発表した。23年4月入社見込み(1200人)の約1.4倍の規模となる。富士通も同日、キャリアを含めて積極的な採用計画を打ち出した。両社ともに注力分野をけん引する人材を拡充し、企業の成長につなげたい考えだ。
東芝グループは、デジタルやデータの力を駆使して温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」や「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」の実現に貢献するため、注力領域で人員を増強する。内訳は、事務系が270人(23年4月入社見込み220人)、技術系が1200人(同850人)、技能系が190人(同130人)という。
量子コンピューターなどの技術の新潮流を見据えて専門人材を積極的に採用。技能継承のため、ものづくりを担う人材も重視する。さらにキャリア採用や外国籍人材らの採用にも注力し、人材の多様性を高める。高度技術を備えた人材には19年度導入の「プロフェッショナル従業員制度」を適用し、市場価値を踏まえた報酬で採用。職種別採用も継続する方針だ。
富士通によると、24年4月に入社する新卒者の採用人数を800人程度とする計画だ。新卒採用についても、職務を明確化する「ジョブ」起点の採用に転換。デジタル技術の活用経験などが豊富な人材は「将来に向けた変革のけん引者」と位置付け、職種ごとに適した人を採用する。
23年度のキャリア採用は、計画数を定めずに800人以上としてさらに拡充する方針。多様な即戦力に加えて、経験を積む途上でも挑戦意欲が高く適性が見込まれる人材には、スキルアップの機会を設けながら採用するという。