2023.03.09 半導体大手、厳しい決算相次ぐ 消費減退や投資手控え 脱炭素やAI関連など期待も
量子関連なども期待が寄せられる(インテルのサイトから)
海外の主要半導体企業の業績が、厳しさを増している。売上高上位社について、直近の四半期決算でまとめてみると、大半が前年同期や前期比で減収。PCやスマートフォンといった消費者関連市場の動きが悪化しているのに加え、データセンター向けも投資の手控えが響き始めているもようだ。
「事業環境が大幅に悪化し、メモリー事業の収益は、価格下落と在庫調整が続き、急激に減少した」。サムスン電子は決算でこう振り返った。先端ノードの拡大や顧客基盤、アプリケーションの多様化から、ファウンドリー事業は好調だったものの、PCやスマホの低迷が響いている。
インテルも、ファウンドリーは好調だったものの、PC向けCPUやデータセンター関連などがいずれも約3分の1減。パット・ゲルシンガーCEOはリストラの可能性を示した。
脱炭素化やデジタル化など中長期には成長が見込まれ、また、潮目の変化を期待する声もある。チャットGPTのような生成系(対話型)AIの押し上げも期待されるが、地政学の課題などもあり先行きは不透明だ。
(10日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)