総本山善通寺（香川県善通寺市）は8～12日、弘法大師の誕生1250年を記念した「空海 とわのいのり」をベルサール飯田橋ファースト（東京都文京区）で開催している。

　秘仏「瞬目大師（めひきだいし）」の特別御開帳と、弘法大師にゆかりのある御霊跡のお砂踏み巡礼などができ、開催初日には熱心に会場を見て回り弘法大師に思いを寄せる来場者の姿が見られた。

　秘仏や国宝を展示している会場のなかで、LED半球ディスプレーを使って最新技術を用いた表現も。図絵の曼荼羅を像などの立体物を用いて立体曼荼羅として表現した弘法大師の“奥行のある考え”を表した。

　SNSなどの時代に合わせた手法を取り入れ、弘法大師の考えを広く発信している善通寺。関東別院の安藤誠啓主監は、「仏教は学んだだけではためにならない」とし、「現代に当てはめることが大切」と、身近に感じてもらえるようにする努力が求められると話した。

　オープニングセレモニーでは、女優の松坂慶子さんが登場。「まるで善通寺にいるような深い思いにしてもらえる会場」と感慨深げに語った。

　入場料は当日2500円、前売2200円、小学生以下無料。東京開催終了後、18日～22日は福岡のＪＲ九州ホール（福岡市博多区）で開催する。