三菱電機は14日、パワーデバイス事業での2021～25年度の累計設備投資を倍増させると発表した。

　従来計画に約1300億円を上積みして約2600億円を投資。SiC（炭化ケイ素）パワー半導体の生産体制強化に向け、熊本県で新工場棟を建設などする。

　熊本県菊池市泗水地区の液晶モジュール工場での生産を今年5月に終了。既存の建屋にSiC8インチウエハーの生産設備を導入するとともに、新工場棟を建設する。稼働は26年4月の予定。

　6インチウエハー製品の生産力も強化し、パワーデバイス製作所（熊本）（熊本県合志市）の生産設備を増強。これらに約1000億円を計上する。

　さらに、約100億円を投資してパワーデバイス製作所（福岡）（福岡市西区）に新工場を建設。同地区内に点在する組み立て・検査工程を集約する。設計・開発から生産技術検証までを一貫して行う体制を構築して製品開発力を向上させる。

　そのほか、設備増強や環境整備など約200億円を見込む。

　一連の追加投資により、26年度のSiCパワー半導体の生産力は、22年度比で500%増加する見込みだ。

（15日付電波新聞／電波デジタルで詳報します）