2023.04.04 英、エネルギー投資で新政策 再エネやCO₂回収技術など ロシアの侵略背景に安保打ち出す

英政府が打ち出した政策のサイトから

 英政府はエネルギー投資の新しい政策をまとめ、発表した。再生可能エネルギーへの投資や、二酸化炭素の回収・利用などを盛り込み、エネルギーの自給を打ち出す。電気自動車(EV)用充電機器の整備には、3億8000万ポンド(約630億円)を投資する計画だ。

 先ごろ新設されたエネルギー安全保障・ネットゼロ省が中心になって政策をまとめ、「Powering Up Britain」として3月末、発表した。ロシアによるウクライナ侵攻などを背景にしたエネルギー危機を踏まえ、「エネルギー安全保障が最重要課題」とした。

 二酸化炭素の回収・有効利用・貯留(CCUS)の設置では、進行中の2カ所に加えて2カ所を追加。合計4カ所のCCUS設置に200億ポンドを投入する。

 洋上風力発電には1億6000万ポンド、水素製造基地も拡充して2億4000万ポンドの予算をつける。

 家庭やビルの石油依存を減らすためヒートポンプ投資促進策として3000万ポンドを投じて民間の投資を呼び込む。一方で、民間からはヒートポンプ生産と供給に対し2億7000万ポンドの投資を見込む。ヒートポンプ購入家庭に対する5000ポンドの助成を28年まで延長する。

(5日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)