2023.04.07 キャッシュレス決済、初の100兆円超え 「非接触」生活浸透

 現金を使わずに支払いを済ませるキャッシュレス決済が暮らしに浸透している。経済産業省が公表した算出結果によると、民間消費支出に占めるキャッシュレス決済の比率が上昇し、2022年の決済額が初の100兆円超えを達成した。新型コロナウイルス感染症対策の一環で接触する機会を減らす動きが広がり、キャッシュレスの普及が勢いづいた。

 経産省は、キャッシュレス決済の比率を25年までに4割程度にするという目標を掲げていたが、22年に前年比3.5ポイント増の36.0%に拡大。決済額は111兆円に達した。

 決済手段の中でも伸びが目立ったのが「クレジットカード」で、決済額が21年の約80兆円から93.8兆円に増加。決済比率は約3割に拡大した。コロナ禍で、カード決済できるEC(電子商取引)の市場が拡大したとみられる。

 これに、コードを読み取ることで決済できる「コード決済」(7.9兆円)や「電子マネー」(6.1兆円)などが続いた。

 4月に解禁された給与のデジタル払いも追い風に、海外に比べ遅れたキャッシュレス決済が一段と広がりそうだ。

(10日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)