2023.05.18 変革めざす産総研 ソリューション実装の子会社や、「本気」の産学連携
産総研の取り組み例
産業技術総合研究所が構造改革を加速させている。企業との共創活動を強化するほか、地域との連携も構築。ともするとハードルが高いと受け止められてきたイメージを脱却させつつある。社会実装の中核部隊となる子会社も設立。人工知能(AI)や半導体、量子、GX(グリーン変革)などの技術を社会課題解決につなげ、その成果をまたフィードバックするという循環を描く。
報道関係者向けに事業を説明する催しを開催。石村和彦理事長が主導してきた構造改革の取り組みをなどを説明するほか、成果の事業化を促進する新会社「AIST Solutions(アイストソリューションズ)」の方針などを発表した。
石村理事長はAGC会長などを歴任。「お付き合いではない、本当の意味の強者連合になるような企業との連携強化を進める」と強調する。自前の資金調達に積極的。2020年の就任以来、60社以上のトップと意見交換し、共創活動を呼び掛けてきた。昨秋以来だけでも20社以上を訪問している。そうした成果もあってSOMPOホールディングス日立製作所、東邦ホールディングスとの連携などが強化されている。
アイストソリューションズ社長に就任した元TDK戦略本部長の逢坂清治氏は電波新聞などの取材で「部品を通じて様々な業界に接してきた経験を生かし、日本の産業競争力の向上に貢献したい」と意欲を見せる。
(19日の電波新聞/電波新聞デジタルなどで詳報しています)