2023.05.31 「技研公開2023」が1日に開催 NHKの最新研究成果を披露

1日に開催される技研公開

 NHK放送技術研究所(技研)の最新の研究成果を一般に公開する「技研公開2023」が1日、東京都世田谷区の技研で開催する。会期は4日まで。

 今年のテーマは「メディアを支え、未来を創る」。現行の放送サービスや放送現場のコンテンツ制作を支えるテクノロジーと技研が目指す「Future Vision 2030-2040」の実現に向けた、より臨場感・没入感が豊かで利便性の高い未来のメディアを創るための研究成果14項目が紹介される。さらに、二つの体験型展示と五つの関連展示も用意している。

 技研では、2030~40年頃の多様な視聴スタイルとコンテンツ制作環境を想定し、①イマーシブメディア②ユニバーサルサービス③フロンティアサイエンスの三つの重点分野で研究を推進している。

 没入感・臨場感あふれる映像で、よりリアルに世界を体験できる視聴体験を届ける「イマーシブメディア」では、シーン適応型イメージング技術や高精細な360度映像といった大容量の映像の無線中継を実現するコンテンツ制作用400メガMbps級ミリ波無線伝送技術などを紹介。

 いつでも・どこでも・誰もが必要とするサービスを届ける「ユニバーサルサービス」では、Webベース放送メディアとして、視聴アプリケーション技術、コンテンツとデータの連携・処理技術、クラウドネイティブ配信基盤技術を紹介。

 基礎研究の「フロンティアサイエンス」では、画像解析AIによる番組映像自動要約システムやイマーシブコンテンツ体験に向けた柔軟でさまざまな形状に変形できるフレキシブルディスプレー技術、眼鏡なしで自然な3次元映像を再現するホログラフィックディスプレーを展示する。

(6月1日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)