2023.06.06 ニデックとルネサス、Eアクスルで協業 市場トップをめざす

会見のもよう

 ニデックとルネサス エレクトロニクスは、電気自動車(EV)向け駆動モーターとさまざまなパワーエレクトロニクスを統合した次世代E-Axle(イーアクスル)「X-in-1システム」の半導体ソリューションでの協業に合意したと発表した。

 川崎市内で6日にあった会見で両社は、自動車の大きな変化を協業の効果として、ECU統合での効率・性能改善などを指摘。「市場の圧倒的トップをめざす意気込み」(ニデック)を示した。

 ニデックの大村隆司・常務執行役員とルネサスのヴィベック・バーン執行役員が登壇。ソニーグループやルネサスを経て、ニデックに招へいされて加わった大村氏としては、古巣との連携を発表する形になった。

 両社は、ニデックのモーター技術と、ルネサスの半導体技術を持ち寄り、業界最高水準の高性能・高効率で、小型軽量・低コストを実現したX-in-1システム向けに高品質、高機能なPoC(Proof of Concept=概念実証)を共同開発することで合意した。

 第1弾として、2023年末までにモーター、インバーター、ギヤに加え、DC-DCコンバーター、オンボードチャージャー(OBC)、電力分配ユニット(PDU)を搭載した6-in-1のPoCを開発する計画だ。パワーデバイスには炭化ケイ素(SiC)パワーデバイスを搭載予定。

 さらに24年に第2弾のバッテリーマネジメントシステム(BMS)ほかも統合して集積度を高めたX-in-1のPoCの開発を目指す。DC-DCコンバーターやOBCのパワーデバイスを高周波動作が得意な窒化ガリウム(GaN)に置き換え、さらなる小型化、低コスト化を図る計画だ。

(7日付電波新聞/電波新聞デジタルなどで詳報予定です)