2023.06.22 顔認証決済の自販機登場 23日まで「日本ものづくりワールド」展

NECが開発した顔認証決済システムで購入できる自販機

 計10の専門展で構成される日本最大級の製造業展示会「第35回日本ものづくりワールド」(RXジャパン主催)が、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれている。23日までの会期中、ITやデジタルトランスフォーメーション(DX)製品をはじめ、部品、設備、装置、計測製品などを扱う企業が世界中から合計約1750社出展する。

 併催されている「第35回設計・製造ソリューション展(DMS)」では、NECが強みを持つ顔認証技術を活用し、自動販売機での決済を行うサービスを紹介。セキュリティー管理が厳しい工場や物流現場などスマートフォンや現金が持ち込めない場所での設置促進を目指す。

 会場では、先行導入した伊藤園のシステムを展示。自販機には、顔認証で決済するためのアプリを搭載したタブレット端末が設置され、顔認証による本人確認で飲み物が購入できる。デモンストレーションでは、商品ボタンを押して端末画面に顔を向けると一瞬で本人確認が完了。パスコードを入力して購入できる流れを実演した。

 顔認証自販機の利用には、事前に、QRコードをスマートフォンでスキャンし専用Webサイトで氏名、クレジットカード情報、購入時のパスコード、顔画像などを登録する必要がある。

 NEC第二製造ソリューション統括部プロフェッショナルの清水康孝氏は「手ぶらで購入できるため、高いセキュリティーが求められる施設など物品の持ち込みが制限される場所で従業員の利便性が向上する」と説明した。
(22日付の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報しています)