2023.07.12 【記録計・ロガー特集】横河計測 統合計測ソフト「IS8000」

統合計測ソフトウエア「IS8000」

効率的にデータ収集・解析

 横河計測は、ハードウエアのロガーに高精度な同期計測を実現するソフトウエアを組み合わせ、データの解析リポートを作成するまでのソリューションを提案する。

 スコープコーダはオシロスコープとデータレコーダーの機能を兼ね備えた計測器。「DL950」は最速200MS/sの高速サンプリングレート、最大16ビットの高分解能ADコンバーター、最長50日の長時間記録、最大32ch測定のフラッグシップモデル。高速サンプリングでトリガーをかけて異常な信号を検知する用途の増加に対応する。

 バッテリー駆動型のポータブルタイプである「DL350」は交流電源が使えない環境下でも持ち運んで場所を選ばずに測定可能だ。

 高速データアクイジションユニット「SL1000」は組み込みシステム向け。パソコンと接続した定型試験用途で使用し、8台連結で最大128ch同期運転に対応する。

 これらスコープコーダのほか、電力計やオシロスコープなどの測定器と連携して効率的なデータ収集と解析を実現するのが統合計測ソフトウエアプラットフォーム「IS8000」だ。計測器の制御と複数の測定値の統合解析を一つの画面上でシームレスに行える。

 国際規格IEEEの高精度時刻同期プロトコル(IEEE1588PTP)に準拠し、電力や波形など各測定データを同一時間軸上で比較・解析でき、高精度な同期測定が可能だ。

 IS8000は他社製の外部機器と連携できるのも特長。DTSインサイトのMPU制御ソフト検証ツール「RAMScope」やフォトロンの高速度カメラ「FASTCAM」と同期。データ合成や解析、リポート作成まで行い、計測・解析業務の効率化が図れる。

 電気自動車(EV)をはじめとして測定項目の多様化・多角化が進行する。モーターであれば電力効率の良否判定だけでなく、高速の波形、振動、温度といったさまざまな物理量を同時に観測し、リアルタイムに性能評価するニーズに一連の統合計測ソリューションで応える。