2023.07.14 【電子部品技術総合特集】ニチコン 古矢勝彦執行役員NECST事業本部技師長

古矢 執行役員

NECST事業を加速

研究開発費、23年度1.4倍へ

 ニチコンは、社会課題解決に向けてエネルギー・環境関連の幅広い製品群と、スイッチング電源から応用機器までカバーする電源事業のNECST事業の研究開発を加速する。研究開発費も増額を続け、2023年度は20年度比1.4倍に増やす。

 古矢勝彦執行役員NECST事業本部技師長は「10年にプロジェクトでスタートしたNECST事業は、脱炭素化のメガトレンドを受けて10年余りでコンデンサーに並ぶ事業基盤を築けた。引き続きNECST製品群のさらなる充実とアライアンス戦略、ソリューションによる価値創造ビジネスの拡大を図り、社会課題を解決し、ニチコンの持続的成長を推進していく。そのためには独自のコア技術の強化や人材育成により、他社の一歩先を行く製品、ソリューションの提供が欠かせない」と話す。

 22年8月にNECST事業本部にソフト開発統括を置き、家庭用蓄電システム、V2H、急速充電器、外部給電器のソフト開発を一元化。開発センター(京都府亀岡市、ニチコン亀岡内)、電源センター(東京都中央区)での重複研究開発を防ぎ、系統連系技術など共通で使える研究開発成果を共有し、研究開発のスピードアップ、高信頼性を図る。

 今後、重要度が増す制御技術、ネットワーク技術でも外部との協業を強化。200kW出力のマルチ急速充電器は、東京電力、e-Mobility Powerと共同開発し、首都高速道路大黒パーキングエリアに設置した。e-Mobility Powerとは急速充電器の課金サービスでも協業し、EVPHVの普及に欠かせない充電インフラの普及拡大を図る。ネットワーク化で先行する家庭用蓄電システムとともに増大する急速充電器のネットワーク化ニーズに対応する。

 大学とも東大、阪大、三重大、岐阜大などと連携。東大とはコンデンサー素材やNECST製品のネットワークシステムに続き、23年度から製品デザインの研究開発を加えた。