2023.07.14 アイコムがVHF~SHFのアマチュア帯でオールモード運用可能なトランシーバー「IC-905(XG)」を発売
「IC-905」のコントローラー(左)とRFユニット(右)
アイコムは、アマチュア無線のVHF~SHFのバンドである144メガヘルツ~5.6ギガヘルツに対応したオールモードトランシーバー「IC-905」と同機と組み合わせて同10GHz帯の運用を可能とするトランスバーター「CX-10G」を標準付属した「IC-905XG」の2機種を8月に発売する。同機は、昨年のハムフェアで発表・展示されていた。
同機は144メガヘルツ~5.6ギガヘルツをデジタルモードやATVを含むオールモードでカバーする業界初のトランシーバーとされる。
さらに、CX-10Gを使用(IC-905はオプション/IC-905XGは標準付属)すると、10ギガヘルツ帯でも運用可能。最大出力は、144~1200メガヘルツ帯が10W、2.4と5.6ギガヘルツ帯は2W、10ギガヘルツ帯は0.5Wを実現。
同機は、RFユニットをコントローラーと分離、アンテナ直下におくことを可能にしている。これにより、SHF帯などの高周波数帯で大きな問題となる同軸ケーブル損失を大幅低減している。
同機のコントローラーとRFユニットを結ぶケーブルは電力供給も可能。接続が1本のケーブルで済み、RFユニットの設置の自由度が高くなっている。
また、高周波数帯での運用では、より高度な周波数精度が求められるため、GPS(GNSS)信号を基準とする方式を採用。これにより周波数安定度を65ppb以内に維持している。
同機は、最大観測幅が50メガヘルツと広いリアルタイムスペクトラムスコープを装備して、バンド幅が広いU・SHF帯に対応。操作体系は同社の「IC-705」を継承している。
さらに、デジタルモードのD-STARにも対応し、FT-8のプリセット設定機能などにも対応している。SHF帯用のアンテナを始めとする豊富なオプションも用意される。
同シリーズの価格は、「IC-905」が40万4800円(税込み) 、「IC-905XG(CX-10G付属)」59万1580円(税込み)となっている。