2023.08.10 HPEがハイブリッドクラウド戦略加速 GreenLake プラットフォーム強化

ハイブリッドクラウド戦略をプレゼンする吉岡執行役員

 HPE(日本ヒューレット・パッカード)は、エッジからクラウドまでセキュアなクラウドプラットフォーム「HPE GreenLake」によるハイブリッドクラウド戦略を加速する。このほど開催したオンライン発表会で、吉岡智司執行役員クラウドサービス事業統括本部長は、GreenLakeプラットフォームの強化、ハイブリッドクラウドを支援するIaaS、パートナーエコシステムの大幅拡充など、HPEの新たな戦略を語った。

 HPEは、2019年にHPE GreenLakeを通じて、全てのポートフォリオをアズ ア サービス(As a Service)で提供する企業への移行を表明、2022年には移行を完了、23年からは次のステージとして「エコシステム拡充」「プラットフォーム強化」「クラウドサービス拡充」など新たな戦略を相次ぎ打ち出している。

 先に行われた「HPE Discover 2023」では、HPE GreenLakeを進展させる戦略として、①先に買収したOpsRamp社のソフトウエアをSaaSで提供することによるHPE GreenLakeの革新②ハイブリッドクラウド戦略を支援するIaaSとして、大規模言語モデル向けAIクラウドサービスの提供③エコシステム拡大とクラウドサービス拡充、を打ち出し、さらなる戦略強化を発表している。

 このほど開催のオンライン発表会で、吉岡執行役員クラウドサービス事業統括本部長は、HPE GreenLakeの進展、最新動向および戦略などDiscover 2023のサマリーを紹介した。

 プラットフォーム強化では、OpsRamp社の買収により、マルチクラウド環境のIT資産とアプリケーションを可視化、ハイブリッドクラウド環境全体の自動化と簡素化、コスト削減を実現する。さらに、プラットフォームにサステナビリティーダッシュボードを新設することで、ITエネルギー消費、二酸化炭素排出量、電気料金に関する洞察を提供できるようにする。

 ハイブリッドクラウドを支援するIaaSでは、大規模シミュレーション、モデリング、生成AIのためのクラウドサービス(HPE GreenLake for Large Language Models)を提供。また、ハイブリッドクラウド前提で設計されたプライベートクラウドとして、新たにハイブリッドクラウド環境におけるVM環境のデプロイに機能を絞り込んだサービス「プライベート クラウド ビジネス エディション」を提供する。

エコシステム拡大

 エコシステム拡大とクラウドサービスの拡充では、AWSとの連携強化によるデジタル変革の促進、エクイニクスのデータセンターにおけるGreenLakeプライベートクラウドの事前配備などポートフォリオを拡大させる。

 また、VMwareとの協業を促進、新ソリューションを共同開発する。