2023.08.15 河野デジタル相、閣僚給与3カ月分を自主返納 マイナンバーを巡る問題で
オンラインの記者会見に臨む河野デジタル相=15日
河野太郎デジタル相は15日の閣議後記者会見で、マイナンバー制度を巡るトラブルが相次いで発生したことを受けて、自身の閣僚給与3カ月分を自主的に返納すると発表した。河野氏は「マイナンバー制度を担当するデジタル大臣として、けじめを付けるべきだと認識している」と述べた上で、問題に即応できるようデジタル庁内の情報共有を徹底する考えも示した。
マイナンバーとひも付けることで国の給付金などを受け取れる「公金受取口座」を巡っては、他人の預金口座が誤って登録されるケースが940件確認されている。
河野氏は、公金受取口座の誤登録問題への同庁の対応に言及。「庁内の情報共有体制が不十分で、事案が報告されるまで相当の期間がかかってしまって、初動が遅れた」と反省の弁を述べた上で、「今後とも円滑な情報共有と意思決定が行われるよう徹底していきたい」と強調した。
政府は8日、マイナンバーのひも付けに誤りがある問題を受けた総点検の中間報告を公表。健康保険証とマイナンバーカードが一体化した「マイナ保険証」について、別人の情報が誤って登録されたケースが新たに1069件判明したことを明らかにした。11月末までに総点検の作業を終えることにしている。
河野氏は、政府がマイナンバー制度に対する国民の信頼を確保しようと同日発表した「政策パッケージ」にも触れ、「政策パッケージの遂行に向けて引き続き職務に専念する」と話した。