独インフィニオン・テクノロジーズは、マレーシアで建設中のクリム第3工場に対し、5年間で最大50億ユーロを追加投資すると発表した。生産体制を大幅に拡張し、世界最大の200ミリSiC(炭化ケイ素)パワー半導体生産拠点を建設する。

　東南アジアやインドなどでは、米中デカップリングも背景に、半導体投資の呼び込みをめぐり競争が激化している。

　同社は2022年2月に第3工場に対する20億ユーロの投資を発表。今回の投資はその第2弾となる。

　追加投資により、オーストリアのフィラッハで進めるパワー半導体工場の計画と合わせ、30年にはSiCによる収益が年間約70億ユーロに上ると見込む。

　高い競争力を備えた製造基盤の確立で、30年までにインフィニオンが掲げるSiC市場シェア30%の目標達成を目指す。

　インフィニオンでは、25会計年度でのSiCの売上高は目標とする10億ユーロを上回ると見ている。

　(17日の電波新聞／電波新聞デジタルで詳報予定です)