2020.02.26 【日本ものづくりワールド特集】アロン社 エッチングと拡散接合応用 微細金属加工製品を提供

アロン社が開発した3方向貫通ブロックや多段形状凹凸盤など拡散接合の新技術製品

 アロン社はエッチングと拡散接合を応用した微細な金属加工技術による製品を提供している。新たに3方向貫通ブロックや多段形状凹凸盤、内部流路フィン付きヒートシンク、2020枚積層メッシュブロックなどを開発した。

 拡散接合は、真空中で融点以下の温度により加熱、加圧し、原子の移動(拡散)によって接合する技術。接着剤などを一切用いず、また材料を溶解させることもなく、熱圧着やロウ付けなどに比べて接合強度が強く、耐熱性にも優れる。

 各種デバイス用ヒートシンクなどの中空構造立体積層製品、スピンナ用吸着盤など半導体製造装⁣䀃吁け製品、1ミリメートル角のエッチング金属の多層化製品、メッシュ形状にエッチングされたシートを数千枚積層できる技術など最高難度の拡散接合技術を実用化している。

 開発したのはX・Y・Z、3方向全ての孔が連結(または独立)した構造の多孔質製品や多段な凹部と凸部を備えた積層製品、内部に流路を備えたフィン付きヒートシンク、エッチングされたメッシュシートを2020枚積層したブロック。

 多孔質ブロックは、3方向の孔の軸が全くズレない構造が同社独自の技術になる。

 多段形状の凹凸盤は自由設計が可能で、多段な凸部と多段な凹部を一つの製品内に設けることもできる。内部流路フィン付きヒートシンクは、水冷・空冷のいずれにも対応可能。

 2020枚積層ブロックは、従来の1千枚積層ブロックを、さらに多層化した。いずれの新技術・新製品も用途開発を進めている。