2023.09.21 武蔵精密工業、台湾デルタ電子、豊田通商の3社 インド市場向けに2輪EV駆動ユニットを製造・販売する合弁会社設立で合意

2輪EV駆動ユニット

合弁会社設立会見の様子合弁会社設立会見の様子

 武蔵精密工業(愛知県豊橋市)と台湾デルタ電子、豊田通商の3社は21日、インド市場向けに2輪車用EV駆動ユニットを製造・販売する新たな合弁会社設立で合意し、東京都内で調印式を行った。新会社は、今後高い成長が見込まれるインドの2輪EV市場でトップシェア獲得を目指す。

 インドの2輪車販売台数は年間1500万台を超え、世界最大の市場。また、インドの二輪車におけるEV化率が22年度は約4%となっているが、インド政府は2030年までに二輪のEV化率を80%まで高めるという高い目標を打ち出し、部品企業やOEM向けに様々なサポート策を実施している。

 3社が設立する新会社の社名は、「ムサシ デルタ イーアクセル インディア」。会社設立時期は23年12月頃を予定。生産は、武蔵精密工業のインド・ベンガルールの既存工場内に新たな生産ラインを設置し、24年1月頃から順次生産を立ち上げる。

 21日午後に都内で開催された共同記者会見で武蔵精密工業の大塚浩史社長は、「インドでは30年に向けて2輪車のEV化が急速に進む見通し。3社の強みを合わせることで、2輪EVの普及に貢献したい」と述べた。新会社では30年に年間100万台の2輪用EV駆動ユニット販売を目指す。

 EV駆動ユニットは、EVの動力と性能を担うモーター、減速機などの主要部品をコンパクトに一つにまとめ、パッケージ化した製品。合弁会社が製造する2輪EⅤ駆動ユニットは、第1弾として、インドのEVスタートアップ企業であるBNC社(コインバトール)での採用が決まっており、BNCではこのEV駆動ユニットを搭載した2輪EVを24年2月から販売開始する予定。

 (22日付の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)