2020.02.28 パナソニック 完全ワイヤレスイヤホンに参入、業界最高級のNC機能搭載

「テクニクス」ブランドの完全ワイヤレスイヤホン最上位モデル「EAH‐AZ70W」。テクニクスの音響技術と業界最高クラスのNC機能を搭載

パナソニックは、同社として初の完全ワイヤレスイヤホンを4月中旬から投入する。「テクニクス」ブランドの最上位モデル「EAH‐AZ70W」をはじめ、パナソニックブランド2機種の合計3機種(各オープン価格)をそろえる。高音質へのこだわりはもとより、屋外で使用する際の様々な騒音等のノイズを抑制する業界最高クラスのノイズキャンセリング(NC)機能搭載など、完全ワイヤレスイヤホンの利便性と、高音質を両立させたモデルとして音楽ファンに提案、拡大するワイヤレスイヤホン市場で存在感を高めていく。 ヘッドホン市場は年間1000万台程度の需要で安定しているが、スマートフォンの普及による屋外での音楽再生や通話、動画コンテンツの視聴などの増加に伴い、ワイヤレスタイプの需要が急増している。18年度に110万台だったものが、19年度は220万台程度の見通しと倍増の勢いで伸びており、20年度も高い伸びが見込まれている。 新製品は拡大するワイヤレスタイプの市場に、同社としては「満を持して投入」(コンシューマーマーケティングジャパン本部)するもので、発売に合わせて店頭での視聴コーナーを充実させるなど、体感提案にも力を入れていく方針だ。 高音質にこだわる 新製品のワイヤレスステレオインサイドホン最上位モデルEAH‐AZ70Wは、テクニクスの音響技術と業界最高クラスのNC機能を搭載。完全ワイヤレスの小さな筐体ながら、音楽本来の躍動感と豊かな空間性を実現、高音質にこだわった。 テクニクスのHi‐Fiオーディオ機器や、ステレオインサイドホンEAH‐TZ700の開発で培った音響技術を採用している。グラフェンコートのPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)振動板を搭載した直径10ミリメートルダイナミック型ドライバー、アコースティックコントロールチャンバといったイヤホン全体の音響構造設計により音楽の質感を高める。 騒音を大幅に低減 新開発のタッチセンサーアンテナを搭載することで、より安定したワイヤレス接続を可能にするとともに、業界最高クラスのNC性能を実現した「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」により、外出先での様々な騒音を大幅に低減する。 「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」は、イヤホンの外側と内側に配置したマイクを使用する「ハイブリッドノイズキャンセリング」方式に対して、NC処理の方法として「デジタル制御」と「アナログ制御」を組み合わせた方式で、NC処理の遅延を抑えて精度を高める同社独自の技術となる。 これらにより、電車の走行音や自動車のエンジン音、飛行機など騒音のある環境下でも高音質な音楽に没頭できる。 タッチセンサーとブルートゥースアンテナを共用した新開発のタッチセンサーアンテナにより、コンパクトサイズの実現とともに、タッチセンサー部も基板部分もアンテナ化することで表面積を広げ、ワイヤレス接続性を確保する。 併せてブルートゥース信号を左右のイヤホンがそれぞれ同時に受信する左右独立受信方式により、安定したワイヤレス接続性を実現する。 明瞭な音声で通話 送話の声をノイズと区別しクリアにする「ビームフォーミング技術」、高性能MEMSマイクの採用(左右合計六つ)、マイクへの風切り音を抑えるラビリンス構造で、ノイズを抑えた明瞭な音声での通話を実現する。市場想定価格は税別3万1000円前後。 このほかパナソニックブランドの上位モデルRZ‐S50W(オープン価格、市場想定価格=税別2万1000円前後)、同S30W(同1万3000円前後)も同時発売する。