2023.09.27 【関西エレクトロニクス産業特集】データセンターの動き ハイパースケールDC拡大

オプテージ、関西テレビらが建設予定のDC(イメージ図)

首都圏から関西への動き加速

 データセンター(DC)の建設が首都圏だけでなく、関西エリアへと拡大している。特にハイパースケールデータセンター(HSDC)と呼ばれる大容量のデータ処理を効率的に行うDCが関西圏にも建設される傾向が強く、物流企業が参入する動きも目立つ。

 災害時のバックアップ機能や、都市のレジリエンス(強靭化〈きょうじんか〉)などの観点からDC建設重視は関西へ。さらに政府の「国内分散立地」の方針により、今後はさらに地方都市へと広がりが予想される。

 大阪の都心から約20キロメートル、箕面市と茨木市にまたがる北大阪の丘陵地「彩都(さいと)」に熱い視線が注がれている。DC建設の拠点として注目を集めるこの地域は大学や企業の研究開発拠点、国際交流拠点、産業や物流の集積地になりつつある。

 この地域に2月、三菱商事と米デジタル・リアルティ・トラストが合弁で設立したMCデジタル・リアルティが同社にとって関西で4番目となるDC「KIX13」を開設。

 同社は既に首都圏と関西に各3棟のDCを運用中だが、関西4棟目のDCは延べ床面積2.3万平方メートル。同社の手塚万峰社長は「KIX13は大手クラウド事業者向けの設計で、柔軟な拡張性と高負荷サーバーにも対応する電力供給能力が特徴」と語る。

 3月には英コルト・データセンターサービス(DCS)が同社として関西圏初のDCを大阪、京都、奈良にまたがる「けいはんな学研都市」に開設、電力容量は45MW。関西におけるDC建設や開設は2024年以降もラッシュの様相。

 香港系のESRグループは大阪市住之江区に「OS1」「OS2」「OS3」の3棟を建設するが、建設中の第1期のOS1が24年5月完工予定。同グループのスチュアート・ギブソンCEOによると、大阪がグループ初のDC建設という。

NTTは400億円

 NTTは総額400億円を投じて京都府内にDCを建設中。NTTコミュニケーションズが25年度下半期よりサービスを提供開始する。

 関西電力系の通信事業者オプテージは関西テレビ、サンケイビルと共同でJR大阪駅近くの東梅田エリアに「オプテージ曽根崎データセンター」を今年11月着工予定。26年1月サービス開始予定。

 シンガポール系の日本GLPは8月、東京・多摩市でDCの建設に着工したが、同社は24年以降の関西エリア進出を決めている。

 関西電力は5月に米サイラスワンとの合弁設立でDCの運用事業に乗り出す。既に関西地区で候補地確保済みという。

 首都の機能代替を関西へという企業が増えている折、関西のDC建設はさらに続く。