2023.09.30 中国レノボがFCNTの事業継承 らくらくホンなど市場浸透図る
FCNTの製品例
パソコン大手の中国レノボ・グループは29日、先に民事再生法を申請していたスマートフォン開発のFCNT(神奈川県大和市)について、事業を承継すると発表した。FCNTはNTTドコモの「らくらくホン」を手掛けており、レノボはシニア向け需要などに浸透するとともに、通信キャリアとの関係も引き継ぐことで、日本市場での存在感を高める考えだ。
レノボ・グループ内に、新会社「FCNT」を設ける形で、ブランドも維持しつつ、従来のFCNTのスマホ開発・販売・修理など主要事業を継承。OSのアップデートなども順次再開させるほか、高齢者向けSNSなども引き継ぐ。事業は10月1日から始める。
将来的には、FCNTのビジネスや市場での地位・知見・ブランドなどを活用し、グループとして日本のスマートフォン分野での成長を加速することができるほか、世界的な規模によるスケールメリットをもたらすことができる、とした。
FCNTを巡っては、ほかのメーカーも関心を寄せていたという。レノボはモトローラ・モビリティを買収し、「おサイフケータイ」対応機種を発売するなどの展開もしている。
(2日付電波新聞/電波新聞デジタルで掲載予定です)