2023.10.20 京大と堀場製作所 期間10年で年間最大1億円の包括連携協定

会見する堀場厚会長(左)と湊長博総長

 京都大学と堀場製作所は20日、京大の学内から基礎研究を公募して大型共同研究につなげ、さらに未来社会をグローバルにリードする研究者の人材育成などを骨子とした包括連携協定を締結したと発表した。協定の期間は10年、堀場製作所は年間最大1億円をメドに資金提供、協定内容の社会実装をめざす。

 京都市左京区の京都大学での会見には湊長博総長、堀場製作所の堀場厚会長らが出席した。

 協定の内容は学内の研究から将来の分析・計測・制御技術につながる可能性を持つ革新的・独創的基礎研究を公募。

 さらに公募したなかから有望な研究成果は、社会実装の実現に向け大型共同研究へ発展させる。

 共同研究テーマはあくまで次世代技術の創出につながる「HONMAMON(ほんまもん)共創研究」にこだわる。〝ほんまもん〟は創業以来の堀場製作所のこだわりであり、「本物」であること以外に時代を越えて価値が一流であり、揺るぎない信頼をもたらすもの、と同社は説明。

 会見で湊総長は「長い双方の協力の実績を踏まえ、組織対組織全体の提携になった」と語り、堀場会長は「〝ほんまもん〟や〝基礎〟を大切にするという考えが当社の根底にあり、京大側との考えと一致した」と述べた。

 会見に同席した京都大オープンイノベーション機構の阿曽根慎司機構長は「基礎研究から出口(研究成果)に向かっての研究は京大としてもこれまでそんなに多くはない。海外の堀場の研究施設を使うこともある」と説明した。

 (詳細記事は後日掲載)