2023.11.02 日立からパワー半導体事業買収 ミネベアミツミ 垂直統合で成長へ

 ミネベアミツミは2日、日立製作所からパワーデバイス関連事業を買収すると発表した。買収金額は非開示だが、400億円前後のもよう。パワー半導体の一気通貫の体制で事業を強化する。事業を傘下に収めることで、年間数百億円以上の売上高の寄与を見込んでいるとみられ、さらに成長をめざす。

 パワー半導体事業を手掛ける日立パワーデバイス(茨城県日立市)の全株式を、日立から取得。日立グループのパワーデバイス事業に関する海外販売事業も譲り受ける。

 日立側は、鉄道や電気自動車(EV)、再生可能エネルギー関連などのパワーデバイスを強みとしている。ミネベアミツミは元々、パワー半導体のウエハー製造を手掛けており、垂直統合で付加価値を見込む。精密加工技術を生かすことで、さらなる成長を目指せると判断した。

 好調に推移するアナログ半導体に加えてパワー半導体を強化する。すでに高性能を実現するサイドゲートIGBTを試作中で来期には市場に投入予定。